竿で捨てようとした水神の蛇
どんな伝承か
印旛沼の新妻あたりに伝わる話。ある人が舟の上で一尺ほどの小さな蛇を見つけ、竿に引っかけて捨てようとしたところ、その蛇はみるみる大きな蛇となり、大きな波を立てて舟をひっくり返してしまった。これは印旛沼の水神=沼の主の蛇だったのだという。また、竿で蛇を引っかけたために舟がさかれて人命を失ったという話も伝わる。沼の主にまつわる漁師たちの世間話である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
成田市史 民俗編――昔話・伝説(成田市(編)・成田市史)
『成田市史 民俗編――昔話・伝説』は、成田市が編んだ市史の民俗編のうち、口承文芸の節を収めたものである。昭和五十二年から五十四年にかけての聞き書きをもとに、話者の一覧表を掲げ、喰わず女房や猫の踊などの昔話二十六話、多古の殿様などの笑話二十二話、七不思議・巨人・塚・坂・主の話など成田の伝説十二項を載せる。昔話と笑話の題には『日本昔話集成』の型番号を付し、語り始めの句や語りの場の解説を添え、末尾に世間話の節の冒頭を収める。