十二膳の小豆飯を供える益田郡の山の神
どんな伝承か
岐阜県益田郡の山村では、山の神の祭りを十一月の初寅の日と三月七日に行う。このとき、木を伐るのに使うガンドと呼ぶ大鋸や、鉈、斧などの形を木片で作って山の神に供える。山の神は十二人だからといって、十二膳の小豆飯をいっしょに供えるという。同じ県の郡上郡にも山の講という祭りがあるが、こちらは日も名も同じながら農村らしい性格が強いとされる。
原典より
岐阜県益田郡の山村では山の神祭は一一月の初寅の日と三月七日で、山の神にガンドという伐木用の大鋸、鉈、斧などの形を木片で作り、山の神は十二人ゆえ十二膳の小豆飯をいっしょに供える。—— 日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・堀一郎ほか) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・堀一郎ほか)
『日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗』は、原田敏明・池上廣正・堀一郎ら十二人の執筆者による論文集である。民間に伝わる神と霊の観念、家や村の氏神、職業の神、祭りの日取りと組織、憑きものや妖怪を題材に、各地の調査報告や古記録に見える事例を引いて論じる。原田の総説に始まる十七編からなり、後半では修験道・庚申信仰・キリシタン・新興宗教と民間信仰とのかかわりを扱う。