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雲取の妖賊ひとつたたら

所在地和歌山県東牟婁郡那智勝浦町大字樫原
年代伝承
登場柳田國男、狩場刑部左衛門、伝承者、ヒトツダタラを退治し王子権現と祀られた者
出典妖怪談義(柳田國男選集 五巻)

どんな伝承か

紀伊国続風土記巻八十、牟婁郡色川郷樫原の条には、昔ヒトツダタラと称する妖賊があって熊野の神宝を奪い雲取の旅人を掠めたが、狩場刑部左衛門が三山衆徒の頼みに応じてこれを退治し、その功により三千町ある寺山を色川郷十八村の立合山にしてもらい、死後はこの地に王子権現と祀られたとある。南方先生は、これはただの泥坊ではなく、熊野の山中に今も住むという一本ダタラの類だろうと説いた。幅一尺ばかりの大足跡を一足ずつ雪に印して行くという。安芸の宮島や土佐の山中にも一つ足の怪の話があり、土佐では一眼一足の山爺とも伝える。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

妖怪談義(柳田國男選集 五巻)(柳田國男・柳田國男・妖怪学・1956年(昭和31年))

『妖怪談義(柳田國男選集 五巻)』は、柳田國男が妖怪についての論考を集め、昭和三十一年に自序を付して編んだ論集である。妖怪と幽霊の別を説く総論「妖怪談義」に始まり、川童・小豆洗い・ザシキワラシ・山姥・山男・大太法師・一つ目小僧・天狗などを、各地の言い伝えと方言の呼び名から考える。巻末に全国の妖怪の名を短い説明つきで集めた「妖怪名彙」を置き、大藤時彦の解説を付している。

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