山川健次郎が送った鉛管封入の試験物
どんな伝承か
福来友吉は明治四十三年十月、新聞記事で丸亀の長尾郁子を知り、丸亀中学校教頭の菊地俊諦を介して予備実験を始めた。十一月中旬には丸亀へ赴き、京都大学の今村新吉と共同で数日間、入念な透視実験を行った。ちょうどこのころ、前東京帝国大学総長で貴族院議員の山川健次郎が、田中館愛橘の製作した鉛管封入の試験物を託して郵送し、郁子にその透視を依頼している。
原典より
このころ、前東京帝国大学総長・貴族院議員山川健次郎(大正二年に東大総長再任)が郵送して、「鉛管封入の試験物(此の試験物は田中館博士之を製作し山川博士に託して送りたるものなり)の透視」を郁子に依頼している。—— 新霊交思想の研究――新スピリチュアリズム・心霊研究・超心理学の系譜(田中千代松・田中千代松・心霊研究) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新霊交思想の研究――新スピリチュアリズム・心霊研究・超心理学の系譜(田中千代松・田中千代松・心霊研究)
『新霊交思想の研究――新スピリチュアリズム・心霊研究・超心理学の系譜』は、田中千代松が著した思想史の研究書である。死者の霊との交信を説く新スピリチュアリズムと、そこから生まれた心霊研究、さらに超心理学までの系譜を、社会思想史の観点から科学と宗教の闘争史としてたどる。全七章と結語から成り、欧米での勃興、クルックスらの実験研究、マルクス主義からの攻撃、SPRとASPR、井上円了と福来友吉、ラインの実験と超心理学の限界を順に論じる。