岩の上で踊る人形と一家の祟り
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どんな伝承か
雪の激しく降るある日、一人の人形使いが秋田へ向かってこの街道を登って行った。麓の一軒家で、主人から秋田は山一つ越えればすぐだと教えられて出かけたのである。だが主人は、ちらと見えた人形使いの懐中の金を見てとり、雪の山奥に迷わせて殺し奪う企みを抱いていた。案の定、人形使いは雪中の山に迷い込んだ。そこへ麓の主人が駆けつけたので助かったと喜んだが、主人は太い棒で一打ちに殺し、金包を奪って川へ蹴り落とした。落ちるとき包がほどけて人形が散り、川辺の岩の上に立って魂があるかのように踊っていた。それ以来その家の家族は不思議な病に冒され、地蔵を建てて供養すると病人は出なくなったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
胆沢町史 11(民俗編4)――口承・伝説(胆沢町(編)・胆沢町史・自治体史(民俗))
岩手県胆沢町の伝説・昔話を網羅する。第一節は高山掃部長者と松浦佐用姫の物語で、薬師如来本地松浦佐夜姫誕生記、高山掃部長者竹生嶋弁財天胆沢物語、『南部叢書』所載の奥州胆沢高山実伝(高山稲荷の由来、嘉門長者の妻が嫉妬で大蛇に化し止々井の大堤に隠れて人を害し、美女を牲に供える年番が定められ、遠州小夜の中山から小夜姫が身売りして奥州に下り、牲に上るが神明仏陀の冥助で害を免れ大蛇の骨角を埋葬、潟岸薬師・諏訪明神を祀る)など複数の版と考証を収める。
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