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蜂・栗・臼が加勢した猿蟹合戦

所在地長野県伊那市
年代伝承(口承)
登場荒井源左衛門、荒井源司、話者、採録者
出典長野県上伊那誌 第5巻 民俗篇――昔話・妖怪譚

どんな伝承か

蟹が川端で拾った握り飯を、猿が言いくるめて柿の種と取り替えた。蟹が庭に蒔いて声をかけ続けると芽が出て大木になり、秋には実が赤く色づいた。山から見た猿は、木に登れない蟹に代わってもいでやると登り、熟した実を独り占めしたうえ、青く堅い柿をぶつけて蟹を潰した。成長した蟹の子が仇討ちに向かうと、蜂、栗、牛の糞、立臼が加勢した。留守の猿の家で栗は囲炉裏、蜂は味噌桶、糞は大戸口、臼は梁に潜み、帰った猿は栗にはじかれ蜂に刺され、糞に滑ったところを臼に潰された。蟹は猿の首を母の位牌に供えて経をあげたという。

原典より

すると梁の上から立臼が「ずどーん」と落ちてきて、猿をつぶしたそうな。—— 長野県上伊那誌 第5巻 民俗篇――昔話・妖怪譚(上伊那誌編纂会・長野県上伊那誌) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

長野県上伊那誌 第5巻 民俗篇――昔話・妖怪譚(上伊那誌編纂会・長野県上伊那誌)

『長野県上伊那誌 第5巻 民俗篇――昔話・妖怪譚』は、郡誌の第十章第一節「昔話 附妖怪譚」の冒頭部分を収める。序は、明治四十年の上伊那校長会の調査、荒井源司・宮下豊秀・有賀喜左衛門の採録、雑誌の所収分から百八十話を選んだと述べ、関敬吾編『日本昔話集成』に従う分類一覧に狐火・山姥・天狗などの妖怪譚の題も挙げる。本文は校長会報告の七話と伊那市手良で採られた五話の計十二話で、狐と狸の話、かちかち山、食わず女房、光前寺の犬の猿神退治などを含む。

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