竈の前で死んだ火焚き男
どんな伝承か
昔、ある女が嫁に行ったが、働きが悪いと言われて出された。その家では後に働き者の嫁を迎えたが、まもなく潰れてしまった。その家の男は乞食になって方々を歩くうち、たまたま訪れたのが、以前に出された女の家であった。女は男に握り飯を食べさせ、銭を与えて、その家の火焚き男に雇った。しかし男は竈の前で死んでしまった。この男を祀ったのが竈神であると伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第2巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第2巻』は、岩手・宮城・秋田の三県に伝わる伝説を話の型ごとに集めた伝説資料集である。山の争いや沼の主の手紙、巨人の足跡、八郎太郎、ザシキワラシ、河童、掃部長者などの伝説を、口承の聞き書きと近世以降の地誌・縁起から採る。凡例のとおり各項は伝承地を示した例話を冒頭に据え、〔類話〕〔文献〕〔参考〕を続け、柳田・高木による話型名を添えた項もある。