病を祈って油を掛けた明善寺の地蔵
どんな伝承か
この地蔵は空襲の前まで、安堂寺橋通一丁目十八にあった真宗本願寺派の明善寺の境内に安置されていた。参る人が病気の回復を願って頭から油をかけたので、油かけ地蔵と呼ばれた。全身が油で黒光りし、固まった油がこびりついていたという。地蔵の背面には、天平十一年に安曇寺へ安置したと彫られている。上町台地に聖武天皇の難波宮があったころにあたる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第9巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第9巻』は、日本伝説大系編集委員会が編んだ伝説資料集の一巻である。三重・奈良・和歌山・大阪の各地に伝わる伝説を、三輪山・安珍清姫・弘法清水・油掛け地蔵など百余りの話型ごとに集める。各話型は例話を冒頭に据えて『日本伝説名彙』などとの対応を示し、〔類話〕に伝承地と出典つきの梗概を並べ、〔文献〕に近世以前の史料の原文を添えて補う構成をとる。