橋のたもとをさまよう人魂
どんな伝承か
多々良川は毎年のように大水に見舞われ、橋を架け替えてもすぐに流されてしまった。あるとき多々良村の大橋に易者が現れたので、村人は集まって理由を占わせたところ、人柱を立てなければ何度架けても流れると告げられた。男たちが集まって選び方を相談すると、ひとりが、幅三寸の横継ぎを当てた着物を着ている者にしようと言い出した。調べてみると当てはまるのは言い出した本人だけで、その場で人柱と決まった。男は逃げようとしたが捕らえられ、橋の柱の下で命を落とした。以来橋は流されなくなったが、彼の魂が毎夜人魂となって橋のあたりをさまようようになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第13巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第13巻』所収の「文化叙事伝説」全35話(福岡・大分・佐賀・長崎=北九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。