甲冑姿で彫られた軍神将門像
どんな伝承か
棚沢の将門神社の社記によると、将軍太郎良門は父の旧跡を慕ってこの地に至り、亡父の像を彫んで社に合わせ安置した。以来この社を平親王将門社と呼ぶようになったという。良門が彫ったというその神像は、長さ一尺四寸ほどで甲冑をまとい、右手に団扇を執って胡床に腰かけた姿の木像である。衣冠を着けた将門像ではなく軍神の体をなしており、戦国の武将であった三田氏が篤く尊崇したというのも、武人の神としてふさわしい姿だったからだろうと原典は述べる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
将門伝説——民衆の心に生きる英雄(梶原正昭・矢代和夫・1966年(昭和41年))
『将門伝説——民衆の心に生きる英雄』は、梶原正昭と矢代和夫が一九六六年に著した平将門の伝説の研究書である。茨城県岩井町をはじめ各地の伝説地の踏査と、縁起・古記録・地誌をもとに、将門の怨霊と調伏、七人の影武者、子の良門や娘の如蔵尼、寵妃桔梗ら落人の行方、後裔を名告る家々、伝説の伝播と文芸化をたどる。序章と三篇からなり、巻末に青森県から鳥取県までの伝説分布と、寺社縁起など関係文献の抄録を附録として付す。