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お寅の肉を供した膳を洗った渕

所在地埼玉県さいたま市見沼区大字深作(膳洗渕)
年代伝承
登場お寅
出典埼玉県伝説集成——分類と解説 上

どんな伝承か

昔、蓮田の馬込の辻谷にお寅という美しい娘がいて、八人の男から求婚された。律義な両親は誰に嫁がせるか決めかね、ついに娘を殺して求婚者を招き、その肉を膳に供したという。そのとき膳を洗ったのが深作の膳洗渕だと伝える。お寅を祀ったのが寅子石で、毎年三月八日に村人が米を持ち寄って祭る。『大宮市史』によれば丸ヶ崎の子膾社もこの寅子を祀った社で、七月二十五日に霊を慰める。深作の皿沼はその夜の膾の皿を洗った沼とされ、膳棚橋の名も膳椀が流れ着いたことに由来するという。

原典より

昔、蓮田町馬込の辻谷にお寅という美しい娘に八人の求婚者があった。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 上(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

埼玉県伝説集成——分類と解説 上(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成)

『埼玉県伝説集成――分類と解説 上』は、韮塚一三郎が埼玉県内の伝説を類型ごとに集めて編んだ伝説集の上巻である。片目の魚、化かす狐や狸、松・杉などの樹木、石や岩、ダイダラ坊と山、清水・渕・池・井戸にまつわる県内各地の伝説を、郷土誌や地誌、『埼玉史談』などの文献と、地元の資料提供者や話者の報告から採って収める。各話に所在地と出典を添え、話型ごとに〈解説〉を置いて全国の類例と信仰の背景を論じ、[参考]文献を挙げる。

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