火事を告げた半分黒い鳥居
どんな伝承か
六月十五日の朝、著者は祭っている稲荷に祈っていて、目を閉じたまま半分が黒く塗られた鳥居の映像を十秒ほど見た。目を開けて確かめても朱塗りの鳥居に変わりはなく、もう一度閉じても映像は消えている。不吉な知らせと直感して家族に用心を促したところ、三日後の六月十七日の夜十一時半ごろ、市民ラジオの実験中に火災の交信を傍受した杉本哲から、秋葉原にある著者の店が燃えていると電話が入った。翌日、鎮火した店に入って著者は震えた。被害は右下にはほとんど及ばず、上から左にかけて大きく、あの半分黒い鳥居そのままだったのである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
四次元世界の謎(内田秀男・昭和50年代刊)
内田秀男編『四次元世界の謎』を全72話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。