戦場の騒音を響かせる八幡原の松籟
どんな伝承か
川中島古戦場の七不思議の五つ目。八幡原にはいまも七、八十本の松が立っているが、どれも南西へ傾いている。北から攻め寄せた越後軍の勢いが甲州軍より速く強かったためとも、南の甲州軍を慕う思いの表れとも言われる。それにも増して不思議なのは、これらの松に風が吹きつけると、まるで戦場のような騒がしい音が響きわたることだという。
原典より
それにも倍して不思議なことは、これらの松に風が吹きつける時は、あたかも戦場のような騒音が響き渡るということだ。—— 信州七不思議(降幡利治・1984年(昭和59年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
信州七不思議(降幡利治・1984年(昭和59年))
『信州七不思議』は、降幡利治が昭和五十九年に著した信州各地の七不思議を集めた本である。諏訪大社上社と下社の御神渡りや筒粥に始まり、松原湖、生島足島神社、川中島古戦場、志賀高原、浄光寺、雲上寺、立石など県内各地に伝わる七不思議を、町村誌などの資料と聞き取りをもとに記す。各地の七つの事柄を箇条に掲げて関わる社寺や史跡の解説を添えるガイド風の構成で、序では越後の人が信州人の気質を評した七不思議を紹介する。