流れた水の行方が知れぬ裾無川
どんな伝承か
長野県埴科郡坂城町(苅屋原)に伝わる七不思議の一つが裾無川。ふだんは水がわずかに流れる程度だが、大雨のときは滝のように流れる。川裾には石垣の川堰があるのに、そこまで水はほとんど届かず、千曲川にも付近の畑にも流れ込まない。川の水に「裾が無い」ことから裾無川と呼ばれる、不思議な川だという。
原典より
昔から川の水の裾が無いからと、裾無川といわれる、不思議な川だ。—— 信州七不思議(降幡利治・1984年(昭和59年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
信州七不思議(降幡利治・1984年(昭和59年))
『信州七不思議』は、降幡利治が昭和五十九年に著した信州各地の七不思議を集めた本である。諏訪大社上社と下社の御神渡りや筒粥に始まり、松原湖、生島足島神社、川中島古戦場、志賀高原、浄光寺、雲上寺、立石など県内各地に伝わる七不思議を、町村誌などの資料と聞き取りをもとに記す。各地の七つの事柄を箇条に掲げて関わる社寺や史跡の解説を添えるガイド風の構成で、序では越後の人が信州人の気質を評した七不思議を紹介する。