播磨のジュズダマ自生地
どんな伝承か
著者は中部播磨、姫路から四里ほど上流の農村に生まれた。家の横手をお宮の方へ登る『上阪』という細道があり、それを隔てたすぐ西隣の田のへりに、ズズダマ(ジュズダマ)という植物が毎年三、四株自生していた。日当たりのよい湿地であったこの場所は、後に登記所のような建物が建ってすっかり変わってしまったという。著者は四、五歳から十年の間、毎年実が熟すと採りに行き、草履を泥だらけにして叱られたことを覚えている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第1巻(柳田国男・定本柳田国男集)
『定本柳田国男集 第1巻』は、柳田国男の著作を集めた著作集の一巻である。椰子の実の漂着から日本人の渡来と稲作を海の道に求める論考と、海神宮考・みろくの船・根の國の話・寶貝のこと・稻の産屋などの諸篇、大正期の南島旅行に基づく『海南小記』、昭和二十六年八月の自序をもつ『島の人生』を収める。いずれも海と島を舞台に、ニライカナイや宝貝、漂着や島の復興をめぐる民俗と歴史を論じている。