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崖上に助かった一頭の大牛

所在地東京都青ヶ島村
年代天明五年
登場山城、青ヶ島の神主・救い穀を受け取る
出典定本柳田国男集 第1巻

どんな伝承か

天明五年四月、八丈から御救い穀を積んで青ヶ島へ渡った一行が持ち帰った話が二つある。一つは島の大神宮の御山にだけは火炎が及ばず、そこへ逃げ込んだ者はみな無事だったという神徳のありがたさ。もう一つは、飼っていた牛がことごとく焼け死んだ中で、たった一頭の大牛が人の通えぬ崖の上に生き残っていたという話である。そのころ島はすでに一面の火で、人家も焼け失せ、老幼男女が浜へ下り、潮に浸り岩にすがって嘆き悲しんでいたと伝えられる。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第1巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第1巻』は、柳田国男の著作を集めた著作集の一巻である。椰子の実の漂着から日本人の渡来と稲作を海の道に求める論考と、海神宮考・みろくの船・根の國の話・寶貝のこと・稻の産屋などの諸篇、大正期の南島旅行に基づく『海南小記』、昭和二十六年八月の自序をもつ『島の人生』を収める。いずれも海と島を舞台に、ニライカナイや宝貝、漂着や島の復興をめぐる民俗と歴史を論じている。

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