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船の絶えた十三湊の変わり様

所在地青森県五所川原市十三
登場柳田国男、著者
出典定本柳田国男集 第2巻

どんな伝承か

著者が青森大林区署の官用軌道の軽便に乗せてもらい、十三潟の淋しい岸から、荒れた昔の恋の泊りを見に行ったのは、五月二十七日の雨の日であった。相内の宿屋では地竹の筍の煮たのを肴に麦酒を傾けた。小泊から松前へ渡る船の航路が絶えてから、もう大分久しいことになる。木屑を焚くような汽動車が山を横切り、十三潟の岸の林の木材を陸で青森の方へ運び出すようになると、十三の浦へは一艘も船が来なくなってしまった。古来音に聞こえた十三の湊の変わり様は、驚くばかりであったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第2巻』は、柳田国男の紀行と旅の随筆を収めた著作集の一巻である。昭和三年一月の自序に続く「雪国の春」や菅江真澄の日記を読み解く文をはじめ、東北の村々の正月、火と炭、浜の暮らしの見聞、「秋風帖」「東国古道記」、昭和十五年十一月の自序を持つ「豆の葉と太陽」などの紀行を並べる。峠や古道、佐渡・五箇山・熊野などの土地を、住む人の暮らしと信仰から見ようとする文が多い。

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