米子で見た頭が赤子のままの子
どんな伝承か
六月六日、雨。柳田は朝七時半ごろ出発し、浜温海まで出て同伴者と別れた。ここから豊浦村三瀬までは磯山沿いの路である。その途中、米子という処で、鼠のような片端の子を見た。十四、五歳になるが頭は赤子のままだと車屋が語ったという。さらに五十川を過ぎ、三瀬で車を替えて峠路にかかった。頂上からは鳥海山が見え、庄内の平野に出ると月山も望まれた。里は田植えの盛りで、女たちは黒い布で顔を包んで歩き、これを加賀帽子と呼んでいた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第3巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第3巻』を全158話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。