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一夜で馬七頭を食い殺した狼

所在地岩手県遠野市綾織町
年代不明
登場綾織村の某爺
出典定本柳田国男集 第4巻

どんな伝承か

綾織村の旧家の主人で今も生存する某爺という人が、町からの帰りに路上で御犬の吠えるのを聞き、酒に酔っていたので自分もその声を真似た。すると狼も吠えながら跡から来るようである。恐ろしくなって急ぎ家に帰り入り、門の戸を堅く鎖して潜んでいたが、夜通し狼が家をめぐって吠える声はやまなかった。夜が明けて見ると、馬屋の土台の下を掘り穿って中に入り、馬が七頭あったのをことごとく食い殺していた。この家はその頃から産がやや傾いたということである。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第4巻』は、柳田国男の著作を集めた定本の一巻である。岩手県遠野の伝承を佐々木鏡石から聞いて書いた「遠野物語」、山に入った人や神隠しを論じた「山の人生」、河童・ひだる神・一つ目小僧・天狗などを扱い妖怪名彙を付す「妖怪談義」を収める。ほかに「山人考」「史料としての傳説」「比丘尼石の話」「山人外傳資料」「『イタカ』及び『サンカ』」「山民の生活」など、山人・漂泊民・妖怪をめぐる論考を併せる。

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