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狼の子を殺した飯豊衆への報復

所在地岩手県遠野市土淵町飯豊(六角牛山)
年代ある年の秋
登場鐵、飯豊村の者
出典定本柳田国男集 第4巻

どんな伝承か

六角牛山の麓にヲバヤ、板小屋などという所があり、広い萱山で村々から刈りに行く。ある年の秋、飯豊村の者どもが萱を刈るとて、岩穴の中から狼の子三匹を見出し、その二つを殺して一つを持ち帰った。その日から狼が飯豊衆の馬を襲うことがやまず、ほかの村々の人馬には少しも害を為さなかった。飯豊衆は相談して狼狩をした。雌狼が一つ、鉄という男に飛び掛かったので、ワツポロを脱いで腕に巻き、矢庭にその狼の口の中に突き込んだ。なお強く突き入れながら人を呼んだが、誰も怖れて近寄らない。その間に鉄の腕は狼の腹まで入り、狼は苦しまぎれに鉄の腕骨を噛み砕いた。狼はその場で死んだが、鉄も程なく死んだという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第4巻』は、柳田国男の著作を集めた定本の一巻である。岩手県遠野の伝承を佐々木鏡石から聞いて書いた「遠野物語」、山に入った人や神隠しを論じた「山の人生」、河童・ひだる神・一つ目小僧・天狗などを扱い妖怪名彙を付す「妖怪談義」を収める。ほかに「山人考」「史料としての傳説」「比丘尼石の話」「山人外傳資料」「『イタカ』及び『サンカ』」「山民の生活」など、山人・漂泊民・妖怪をめぐる論考を併せる。

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