飾り馬から消えた雫石の花嫁
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どんな伝承か
岩手山の麓の雫石という村の話。相応な農家で娘を嫁に遣る日、飾り馬の上に花嫁を乗せておいて、ほんの少しの時間手間取っていたら、もう馬ばかりで娘はいなかった。方々を探し抜いてもどうしても見当たらぬとなってから数か月も後の冬の晩、近くの在所の辻の商い屋に五六人の者が寄り合って夜話をしている最中、からりとくぐり戸を開けて酒を買いに来た女が、よく見るとあの娘であった。人々は動転して口を切れず、女は酒を量らせて勘定を済ませ、さっさと出て行った。すぐ跡から飛び出して左右を見たが、もうどこにも姿はなかった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第4巻』を全822話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。
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雫石町の伝承
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