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伊豆宗光寺・惣兵衛の娘はつ

所在地静岡県伊豆の国市宗光寺
年代宝永頃(約二百十余年前)
登場はつ、惣兵衛、体験者(神隠しにあった娘)、父(百姓)
出典定本柳田国男集 第4巻

どんな伝承か

伊豆の今の田方郡田中村大字宗光寺の百姓惣兵衛の娘はつは十七歳、今から二百十余年前の宝永頃に突然家出をして行方不明になった。はつの母親が没して三十三回忌の日、還って来て家の前に立っていた。近所の者が見付けて声を掛けると、答えもせずに走り出し、またどこかへ行ってしまった。その後も天城山へ薪を樵り、また宮木を曳きなどに入った者が折々この女を見かけることがあった。いつも十七八の顔形で、身には木の葉などを綴り合わせた珍しい衣服を縫うていた。言葉をかけても答えず、直ちに逃げ去るのが常であったと『槃遊余録』第三編に見えている。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第4巻』は、柳田国男の著作を集めた定本の一巻である。岩手県遠野の伝承を佐々木鏡石から聞いて書いた「遠野物語」、山に入った人や神隠しを論じた「山の人生」、河童・ひだる神・一つ目小僧・天狗などを扱い妖怪名彙を付す「妖怪談義」を収める。ほかに「山人考」「史料としての傳説」「比丘尼石の話」「山人外傳資料」「『イタカ』及び『サンカ』」「山民の生活」など、山人・漂泊民・妖怪をめぐる論考を併せる。

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