難産で死んだ妊婦と胎児を葬る風習
どんな伝承か
むかし、福島県の平町付近の村落では、妊婦が難産で死亡すると、その腹を割いて胎児を取り出し、妊婦に抱かせて一つの棺に入れて葬る風習があったという。またアイヌにも、近年まで老婆が鎌をもって死んだ妊婦を切開し、取り出した胎児とともに葬ったという話が残る。こうした習俗が昔の東北地方に行われていたので、安達が原の鬼婆の伝説が生まれ、それが発展したものと思われると説かれている。この胎児摘出の風習は、わが国の過去に行われていたらしく、帝王切開術の遺風が変形したものではないかと述べられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の妖怪伝説(小笠好恵・昭和中期~後期(推定))