同宿の鷹匠の頭に小便をした重右衛門
どんな伝承か
「今日は御鷹匠さんが来るから、じゅえむさん、一緒に寝てくれ」と頼まれた。一人では相手がいないからだという。重右衛門は「わたしは寝られませんよ」と断ったが、大丈夫だと言われて同じ所に寝た。ところが夜中に御鷹匠の頭へ小便をひっかけてしまった。「なぜこれをやった」と咎められると、「だから言ったでしょう。粗相をするとだめだと言ったでしょう」と答えたので、久兵衛さんも何とも言えなかったという。昔は鷹匠が狩に来て泊まったのだと語られる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・1980年(昭和55年))
『市川の伝承民話 第1集』は、市川民話の会が昭和五十五年に編んだ民話の資料集である。市川市教育委員会の事業として昭和五十四年度に千葉県市川市の国分・北国分・行徳・南行徳で行った採訪調査のうち、テープ起こしを終えた語りを、方言も残して話者の息継ぎのままに記録している。世間話・伝説・昔話・唄・生活譚の五部に分けて地区別に並べ、話末に話者・地区・記録者の名を添える。