重右衛門⑭ 駕籠かつぎ(3)
どんな伝承か
あるとき旦那が東京へ行くというので、「重右衛門、東京へ行くからな、お駕籠の用意をしてくれ」と言いつけた。名主なので駕籠で出るのである。ふつうなら下男をもう一人呼ぶところだが、重右衛門は大きな石を持って来て縄で十文字に結わえ、駕籠の前かしにその石を結び付け、旦那を後ろにして自分は真ん中をかついで東京へ向かった。両国橋だったか、その橋の上で川の方へ旦那を出して休み、駕籠を揺すってみせる。旦那は落ちたら死ぬ、泳ぎができないのだと謝ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・昭和55年頃刊)
市川民話の会編『市川の伝承民話 第1集』を全206話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。