重右衛門⑮ 縄ないの話(2)
どんな伝承か
農家で印内のじゅえむを使い、毎日毎日「縄をなえ」と言いつけた。ところが藁を打って柔らかくしている様子はあるが、縄をなっている気配がない。旦那が「お前、縄はなえたか」と尋ねると、「なえました。なったけれど束ねていないから、旦那、丸めてくれますか」と言う。物置の倉の二階、天井裏で作業していて、なっていないことは旦那も承知だった。それでも手繰ってみると、今その場で上でなっている。下では手繰りきれないほどで、仕事にかけては名人だったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・昭和55年頃刊)
市川民話の会編『市川の伝承民話 第1集』を全206話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。