重右衛門⑮ 縄ないの話(3)
どんな伝承か
昔は茅葺きの草屋根を何年かに一度葺き直した。「屋根替えするから、重右衛門、縄をなってくれ」と言いつけられた重右衛門は、毎日横槌で藁を石の上に打っては物置の仕事場の二階へ上がり、縄をなう様子もなく昼寝ばかりしていた。「明日は屋根屋さんが来るから縄を降ろしてくれ」と言われると、そこから早いの早いのと、チャリチャリ音を立ててない始めた。下でいくら夢中で手繰っても追いつかない。あらかじめないだめて隠していたのだろうと語り手は言う。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・昭和55年頃刊)
市川民話の会編『市川の伝承民話 第1集』を全206話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。