重右衛門⑯ カラスと田耕い
どんな伝承か
重右衛門が初めて奉公に来たとき、どこが家の田かと尋ねたので、旦那は「ここから、あそこに烏がいるだろうが、あそこまでが家の田んぼだよ」と教えた。ところが耕い始めると烏が先へ飛んで行くので、重右衛門は自分の持てる幅だけをどこまでも耕い続け、印内の下からホウメ下まで一束ずつ耕っていった。旦那が「よその家の田んぼも耕ってるじゃないか」と言うと、「烏のいる所までと言われた。烏はどこまでも行った」と答えたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・昭和55年頃刊)
市川民話の会編『市川の伝承民話 第1集』を全206話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。