重右衛門⑰ 米の飯の弁当(2)
どんな伝承か
北方の久兵衛さんの家で、変わり者のじゅえむを頼んだ。そこの婆さんは人使いが上手で、田耕に出すのに弁当をこしらえ、冗談に「じゅえむ殿、米の飯の弁当じゃあね、米搗き棒でもうなうべ」と言った。じゅえむは「そうか」と米搗き臼を田へ持って行き、弁当をそれに縛って昼寝をして帰った。問われると「米の飯の弁当が田を耕うというから縛っておいたが、ちっとも耕わない」と答える。それでも婆様は怒らず湯に入れと取り持ったので、翌日は早起きして二日分も耕したという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・昭和55年頃刊)
市川民話の会編『市川の伝承民話 第1集』を全206話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。