重右衛門⑲ 手甲と脚絆の仕事
どんな伝承か
印内のじゅえむは偏屈だったと、語り手は小さい頃から聞かされていた。昔は村仕事に出るのに手甲や脚絆を着けた。「ああ、じゅえむ、今日はいい恰好だ。それじゃ、畑仕事もよく出来るだろう」と言われると、じゅえむは手甲と脚絆を鎌に引っ掛けて、自分は知らんぷりをして見ていた。「それじゃあ、道具が仕事をするのか」と言われたという。誉め言葉を言葉どおりに受け取ってみせる、重右衛門らしい頓知の笑話である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・昭和55年頃刊)
市川民話の会編『市川の伝承民話 第1集』を全206話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。