日蓮の杖が根づいた安国寺の桜
どんな伝承か
曽谷の安国寺には、日蓮聖人が桜の杖をついて来て、それが地に根づいたという杖桜が伝わる。十年ほど前に元の木は枯れてしまったが、今は二代目の桜が植えられているという。日蓮が説法のため三度訪れた際、妙見堂の前に杖を刺してしばし休んだところ根が生え、桜の花を咲かせたのだと加藤清は語っている。
原典より
迷信だんべけどね、この安国寺に日蓮様が桜の杖で来たのか根づいたってね。—— 市川の伝承民話 第2集(市川民話の会・市川の伝承民話・1981年(昭和56年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第2集(市川民話の会・市川の伝承民話・1981年(昭和56年))
『市川の伝承民話 第2集』は、市川民話の会が昭和五十六年に発行した民話資料集である。千葉県市川市の曽谷・宮久保・下貝塚と行徳の古老から聞き取った、狐や狢に化かされた話、火の玉、伝説、昔話、唄、暮らしの禁忌や苦労話を、方言を残した語り口のまま記録している。世間話・伝説・昔話・唄・生活譚の五部を地区別に並べて各話の末に話者と記録者を記し、巻末に語り手の紹介、話者と採訪者の名簿、採訪記、あとがきを付す。