亀戸から移ってきた江戸屋の由来
どんな伝承か
話者の家の屋号はエドヤといい、井戸ではなく江戸の意味だという。先祖はおよそ六代前に江戸から移ってきたと祖母から聞いており、江戸といっても亀戸の出だったらしい。亀戸も江戸のうちだったのだろうと話者は言う。この辺りは石井と松丸の姓ばかりなので、家を屋号で呼ぶようになったのだろうとも語る。記録者の注によれば、松丸家の長男は代々「源」の字を名に用いてきたが、話者は戦死した兄の源治に代わって跡を継いだ次男なので、名に「源」が入っていないという。
原典より
わたくしのうちはね、江戸屋[エドヤ]ってゆんですね。—— 市川の伝承民話 第6集(市川民話の会(調査・編集)/市川市教育委員会(発行)・市川の伝承民話・1998年(平成10年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第6集(市川民話の会(調査・編集)/市川市教育委員会(発行)・市川の伝承民話・1998年(平成10年))
『市川の伝承民話 第6集』は、市川民話の会が調査・編集し、市川市教育委員会が平成十年に発行した民話資料集である。昭和六十三年度から平成四年度にかけて市川市の下貝塚・八幡・平田・本行徳・香取などで聞き取った世間話・伝説・昔話・唄・年中行事・生活譚を、話者の語りに忠実に記録している。各話に話者と記録者を添え、新たに「現代若者の学校話」の部を設けて口裂け女や学校の七不思議などの怪談も収め、話者名簿・採訪者名簿・あとがきを付ける。