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犬神憑依による殺人事件

所在地徳島県阿南市
出典徳島の研究 第6巻 (方言・民俗篇)

どんな伝承か

一九七二年十二月十八日、県南のある町で、不動尊を祀って祈祷をしていた七十四歳の祈祷師Aが、近所に住む三十一歳の主婦Bに金槌で何度も殴られて命を落とした。Bは昭和四十三、四年ごろから眠れず頭痛に悩み、医者にかかっても寺社に参っても治らなかった。県内の祈祷師を次々に訪ねるうち、近所の犬神が憑いていると言われてAの犬神だと思いこむ。二日前には脇町拝原の祈祷師Cから、来年の旧正月までに呪い殺されると告げられ、それを信じてAのもとへ向かったと新聞は伝えている。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

徳島の研究 第6巻 (方言・民俗篇)(徳島の研究)

『徳島の研究 第6巻 (方言・民俗篇)』は、徳島をめぐる研究叢書『徳島の研究』の方言・民俗篇の巻で、阿波の犬神を論じた一篇を収める。狸やトウビョウと並ぶ阿波の憑きものとしての犬神について、起源の伝説、正体とされる小犬や鼠、犬神筋の分布と女系の継承、憑依の動機と症状、祈祷による犬神落しを、筆者の聞き書きと室町期の下知状、郡誌や『阿波民俗』などから述べる。七節に分け、昭和期の犬神をめぐる事件と迷信打破の道で結び、末尾に参考文献の註を掲げる。

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