虚空蔵三姉妹と清澄寺の星の井戸
どんな伝承か
国指定天然記念物に選ばれている安房郡天津小湊町(現鴨川市)の清澄寺には、大杉の下に星の井戸と呼ばれる井戸がある。この井戸は祀られている虚空蔵さまと関係し、君津市蔵玉、市原市横瀬の虚空蔵さまと三姉妹の間柄で、横瀬が長女、蔵玉が次女、清澄が三女だといい、それぞれの境内に星の井戸があったという。虚空蔵さまは不思議法師が彫刻したと伝え、むかしは辰年のご開帳のたびに三部落の世話人が集まり参詣し合ったが、清澄寺が日蓮宗になってからは蔵玉と横瀬だけが交流しているという。
原典より
星の井戸とよばれる井戸が、国指定天然記念物に選ばれている安房郡天津小湊町の清澄寺の大杉の下にある。—— 房総の年輪 より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
房総の年輪
『房総の年輪』は、房総各地の伝説・昔話・信仰の伝承地を一項ずつ取り上げた短い文章を集めたもので、著者と刊行の事情は原典に記されていない。香取の要石や真間の手古奈堂、松虫姫、源頼朝や義経の伝説地、沈鐘伝説、椀貸伝説、河童や天狗、海の怪異「もうれん」などを、『譚海』『上総国誌稿』や市町村の民話集を引きながら所在地とともに記す。各項は読み切りの小文で、昭和四十五年と四十七年の年頭に書かれた項を含む。