秀郷の膝を癒した円照寺の薬師堂
どんな伝承か
平将門を討つ軍を率いた藤原秀郷が、中野へ向かう途中で右の膝を痛めた。この地で快癒を祈願したところ、まもなく痛みは引いたという。凱旋の帰り道、秀郷は謝意をこめて立派な堂をここに建てたと伝えられる。これが円照寺の薬師堂の起こりとされる。円照寺はとなりの鎧神社の別当職を務めていたため、寺には将門にまつわる言い伝えがいくつも残っている。
原典より
場所 柏木四丁目四八八三番地 円照寺時代 平安時代 天慶二、三年(九三九一九四○)のころ藤原秀郷が、平将門追討の軍を率いて、中野に進む時、右ひざをいためたので、ここで祈願をしたところ、まもなく直ったのである。—— 新宿と伝説(新宿区教育委員会・1969年(昭和44年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新宿と伝説(新宿区教育委員会・1969年(昭和44年))
『新宿と伝説』は、新宿区教育委員会が昭和四十四年に編んだ区内の伝説集である。カッパが出る坂、四谷怪談のお岩、矢来町の化け石、女幽霊が掘った清水など、牛込・四谷・戸塚大久保・新宿・淀橋柏木落合の各地に伝わる六十二の伝説を、江戸の地誌や随筆などから採って収める。第一章で伝説の分布と型を概説し、第二章では地域別に、各話へ場所・時代・出典・解説・参考書を添える。