トップ > 千葉県の伝承 > 鋸南町

鬼面蟹の甲羅を門に掛ける魔除け

所在地千葉県安房郡鋸南町吉浜
年代伝承
登場—
出典日本伝説叢書 安房の巻

どんな伝承か

安房郡保田町大字吉浜では、門口に干した蟹の甲羅を掛けて悪鬼を避けるまじないとする風があった。「房総志料」「房総一覧志」にもその俗が記されている。「房総遊覧誌」は、干した蟹の鬼の面のようなものを門戸に掛けて邪鬼を避けるといい、これを島村蟹と呼ぶと伝える。一説には、保田の吉浜で獲れる蟹は甲羅が六、七寸、脚が長く、その形が鬼の面のようであるため、その甲羅を門に懸けて鬼を避けるのだという。「房総志料」は「五月記」を引いて、五月に邪を避けるため虎の形などを掲げる俗が中国にもあると述べ、これを古俗の一つに数えている。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説叢書 安房の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・1919年(大正8年))

『日本伝説叢書 安房の巻』は、藤沢衛彦が大正八年に編んだ安房国(千葉県)の伝説集である。天富命の渡来や源頼朝・里見氏・日蓮にまつわる英雄伝説を中心に、社寺の縁起、風俗・信仰、船幽霊や一本足の蛸などの特異な伝承を、『安房志』『房総志料』などの地誌や寺伝・口碑から引いて収める。緒言と「安房国と牛」と題する序を巻頭に置き、鋸山から小湊まで各話に所在の郡村大字を添えて土地ごとに並べ、緒言では百八十六種を蒐集したと記す。

種別から探す

魔除け門口

鋸南町の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『日本伝説叢書 安房の巻』の伝承