布良の千枚畑
どんな伝承か
安房郡富崎村大字布良の浦辺の畑は、山を段々に切り開いて耕地としているため、まるで階段のように見える。房州の俚言に布良の千枚畑というのはこれを指し、下から上まで数も知れないほどの畑がある。一畝に二枚も三枚もあり、最も小さな畑は五升ばかりの種を蒔く程度だという。一軒で五十枚の主人、百枚の主人といえばこの地の大農と伝えられるが、実際は他の村の一反にも足りない反別であるという。糞肥などを運ぶのは土地の女で、小桶に盛って頭に載せ、幾度も山を上り下りする労は甚大であるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 安房の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・江戸~明治時代)
藤沢衛彦編『日本伝説叢書 安房の巻』を全186話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。