大洪水の溺死者を葬った千人塚
どんな伝承か
岡山県の旧児島郡福田村広江、いまの倉敷市にあたる土地に千人塚がある。明治十七年に起きた大洪水では九百人あまりが溺れて命を落としたと伝えられ、その亡骸をまとめて葬ったのがこの塚だと『児島郡誌』は記している。多くの死者を一度に葬った跡として、土地では千人塚の名で語り継がれてきた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男(指導)・日本放送協会(編)/関敬吾・石原美子(編纂)・1949年(昭和24年))
『日本伝説名彙』は、柳田國男の指導のもとに日本放送協会が昭和二十四年に編んだ伝説の名彙である。全国の伝説を、その拠り所となる木・石・岩・橋・清水・淵・塚・坂・屋敷・地蔵などの地物の名ごとに集め、伝わる県郡村名を付して、郡誌・市町村誌や伝説集、民間伝承誌などの出典を括弧で示す。冒頭に柳田の「傳説のこと」を置き、木・石岩・水・塚・坂峠・祠堂の部に分けて、巻末に資料の解説と種類別索引を付す。