鮎川の天狗伝説と祠のお告げ
どんな伝承か
西牟婁郡の鮎川で、天狗伝説の伝わる場所の近くに住む人々に、最近になって不幸が続いた。天狗と何かかかわりがあるのではないかと考え、拝み屋に頼んで拝んでもらったところ、祠をつくって祀るようにというお告げがあった。そこで人々は数万円を出し合って祠と鳥居をこしらえた。ところがその拝み屋は、行き帰りに上等のハイヤーを使っていたので、ばかばかしいことだったと人々は語ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』は、松谷みよ子が編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞書で全国から寄せられた話と、郷土誌や雑誌『旅と伝説』などからの引用を、県別に話者・回答者・出典を添えて並べ、奄美・沖縄のケンムンやブナガヤにも及ぶ。目次では河童・天狗・神かくしの三章の頭にそれぞれ「考」を置き、巻末に河童の名称、天狗・神かくし年表、あとがきを掲げる。