四十九日まで枕を踏んだ猫
どんな伝承か
いわき市での話である。タロという猫が死んだ翌日の二六日、寺に入れてもらい墓も建ててもらった。その一カ月後、大学の文化祭で帰省した語り手は、夜、タロが廊下を歩くような音を聞いた。四九日の頃には、母が寝ていると枕の右側が下がるという。タロは母の布団に入る時、必ず枕の右側を踏んで入れてくれと合図していたのである。布団を開けてやると、枕が下がることはなくなった。今でも脇のあたりにちょこんと座って見張られているような気がすると語られている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 10 狼・山犬、猫(松谷みよ子・現代民話考・1970年代~1980年代推定)
松谷みよ子『現代民話考 10 狼・山犬、猫』を小話単位で全541話収録。狼・山犬・猫にまつわる現代の民話・怪異譚(送り狼・化け猫など)を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明535話・市区町村判明490話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。