猫の肉という噂のハンバーグ店
どんな伝承か
戦争が激しくなったころ、語り手は東京駅の近くの会社に勤めていた。神田のあたりにハンバーグを食べさせる店があり、そんなものが口に入る時代ではなかったから、狂喜して何度も通った。ところがその店はやがて閉じてしまった。しばらくして、あの店は猫の肉を使っていた、裏口へ回ると猫の首が転がっていた、という噂が立ち、思い返してぞっとしたという。
原典より
○**群馬県碓氷郡松井田町**。—— 現代民話考 10 狼・山犬、猫(松谷みよ子・現代民話考) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 10 狼・山犬、猫(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 10 狼・山犬、猫』は、松谷みよ子が日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞き書きで全国から集めた話を編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、狼への畏れと信仰、送り狼や千匹狼、化け猫や猫の踊り、戦中の猫の供出、水洗トイレを使う猫までを収める。序文と各章の前文に続いて「狼・山犬」「猫」の二章を主題別の節に分け、各話例の後に類話の採集地・話者・出典を「分布」として並べる。