よう帰ったのうと言った従兄の夢枕
どんな伝承か
昭和四十四年五月二十一日のこと。回答者の従兄・敬三は幼くして父母と別れ回答者の家で育ち、六十歳を前に妻子を連れて南米パラグアイへ渡りブラジルで教職についていた。その敬三が夢枕に立ち「よう帰ったのう」と喜んだところで目が覚めたが、後に届いた手紙で、その日その時刻に敬三が他界していたことがわかった。奇しくもこの日は祖母の命日でもあった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂』は、松谷みよ子が編んだ「現代民話考」の一冊である。日本民話の会の雑誌『民話の手帖』のアンケートへの回答や聞き書き、新聞・雑誌の記事から集めた、予知夢や死の知らせの夢、死者や神仏の夢告げ、死の前後に出る火の玉、生きている人から抜け出す魂の話を各地から収める。三章それぞれの冒頭に編者の論考「考」を置き、項目ごとに代表的な語りと、県別に並べた短い報告を話者・回答者・出典を添えて載せる。