トップ > 和歌山県の伝承 > 田辺市

切り口をつなぎ直された栃ノ木と杣衆七人

所在地和歌山県田辺市龍神村(有合谷)
年代明治中頃
登場杣人七人、十二、三歳の飯炊きの少年、奈目良マスエ、話者
出典現代民話考 9 (木霊・蛇)

どんな伝承か

明治中頃の話。紀州高野山の下、竜神村の有合谷ばたに、それはそれは大きい栃ノ木があった。あるとき七人の杣人が山小屋に泊まり込み、木がいたむというので大ヨキで伐りにかかった。七人がかりで一日に三分の一を伐って小屋へ帰り、翌朝行ってみると切り口が無い。三日伐っても元のようになっている。夜中にそっと覗くと、坊主頭の者が二、三人で木端を拾い集めて元の様につけ直していた。七日目、杣衆は伐ったコッパを皆焼いてしまった。里の者が小屋へ行くと、七人は木のマクラを顔に乗せて死んでいた。十二、三歳の飯炊きの子だけは、木を伐らず般若心経を唱えたので助けられたという。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考)

『現代民話考 9 (木霊・蛇)』は、松谷みよ子が全国の回答者から寄せられた報告と各地の民話集をもとに編んだ『現代民話考』の一巻である。明治から平成にかけて語られた、伐ろうとすると祟る木・泣く木・血を流す木などの木霊の話と、大蛇やつちのこ、蛇婿・蛇女房、主や守り神としての蛇、蛇と福運などの話を、話者や回答者の名とともに収める。第一章「木霊」と第二章「蛇」を主題ごとの節に分け、各話例の後に「分布」として類話の地名と出典を並べる。

種別から探す

般若心経

田辺市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『現代民話考 9 (木霊・蛇)』の伝承