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チェーンソーが壊れて伐れぬ御神木

所在地東京都町田市
年代昨年八月に社を移転、それから半年以上経った時点
登場地主、中本勝則、回答者
出典現代民話考 9 (木霊・蛇)

どんな伝承か

遺跡の発掘区域のうちに山の神の社があり、別の場所へ移転することになって、昨年の八月に移した。さらに、かたわらにあった御神木も邪魔になるというので切ることになった。この御神木というのが、見るからにちんけなクスノキで、切っても手間がかかるとは思えない木である。ところが、いざ切る段になってチェーンソーを動かそうとしても動かない。チェーンソーが壊れてしまって切ることができなくなるのだ。あれから半年以上たつのに、いまだに御神木だけが立っている。そばには、切ることができないのであとはよろしく、という地主が立てた無責任な看板が置いてある。御神木ともなればそれなりの霊力をもつのかと、今でも不思議に思えてくる。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考)

『現代民話考 9 (木霊・蛇)』は、松谷みよ子が全国の回答者から寄せられた報告と各地の民話集をもとに編んだ『現代民話考』の一巻である。明治から平成にかけて語られた、伐ろうとすると祟る木・泣く木・血を流す木などの木霊の話と、大蛇やつちのこ、蛇婿・蛇女房、主や守り神としての蛇、蛇と福運などの話を、話者や回答者の名とともに収める。第一章「木霊」と第二章「蛇」を主題ごとの節に分け、各話例の後に「分布」として類話の地名と出典を並べる。

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