「おなら」と答えられた楢の大木
どんな伝承か
札幌市の郊外に明治天皇ゆかりの木がある。一見して何の変哲もない楢の大木だが、明治四一年に明治天皇が北海道へ行幸した折、この木を見てお付きの者に何という木かと尋ねた。付き添いの者も楢の木とは思ったものの、当時は天皇への返答に何でも「お」を付けねばならない決まりがあったため、「おならでございます」と答えた。すると天皇は「それは放屁のことか」と言われたという。天皇は幼少のころ、学問所の師が屁や放屁の語を教えられなかったので、辞書を引いて自ら意味を学んでいたのだという。それ以来この木は札幌の名木の一つとなった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)