とぎ汁をかけ鉈でたたく小正月の朝
どんな伝承か
昭和二五年から三〇年頃、語り手が子どもだったころの話である。毎年小正月の一月一五日になると、朝早く米のとぎ汁をブリキのバケツに入れ、家のまわりに植えてある実のなる木の、根元より一メートルほど上のところにそのとぎ汁をかけた。そして鉈でたたきながら「なるかならねえか、ならねとぶっ切るぞ、なればいもうす」と調子をつけた台詞で木々をたたいて回った。語り手は祖父がそうするのを、そばで一緒に見ていたという。梅の木、桃の木、栗の木などがあった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)