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菅笠が防いだ山の主の眠りの術

所在地山形県西置賜郡小国町
年代不明
登場メラス、娘とその家族、口寄せの巫者
出典現代民話考 9 (木霊・蛇)

どんな伝承か

ある娘が一人で山畑へ小豆をもぎに行ったところ、ひどく眠くてならなかった。近くの岩から吹き出す清水で顔を洗って目を覚ましていたが、どうしてもこらえきれず、昼を待たずに家へ急ぎ帰って眠り、そのまま一月も床についてしまった。案じた家の者が神おろしの口寄せを頼んで尋ねると、山の主という大蛇が娘を嫁に欲しくて、山畑の近くの木の上から眠りの術をかけて呑もうとしたが、娘が日焼けを嫌って菅笠を片時も外さなかったので果たせず、悔しがって呪っているのだという。人形に娘の着物を着せて山畑へよこせば諦めるとのことで、そのとおりにすると娘はもとの元気に戻った。山へ行くときは魔除けの笠や山刀を忘れず持つものだと語られる。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考)

『現代民話考 9 (木霊・蛇)』は、松谷みよ子が全国の回答者から寄せられた報告と各地の民話集をもとに編んだ『現代民話考』の一巻である。明治から平成にかけて語られた、伐ろうとすると祟る木・泣く木・血を流す木などの木霊の話と、大蛇やつちのこ、蛇婿・蛇女房、主や守り神としての蛇、蛇と福運などの話を、話者や回答者の名とともに収める。第一章「木霊」と第二章「蛇」を主題ごとの節に分け、各話例の後に「分布」として類話の地名と出典を並べる。

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