木に挟んだへびと当たった夢
どんな伝承か
新潟の海辺の生まれで蛇を知らなかった語り手は、青大将をまむしだと思って捕らえ、帰り道の目印にしようと木を割ってそこへ挟んでおいた。ところが帰りは違う道を通ってしまい、家に着いてからも蛇のことが気にかかって夜も眠れず、かわいそうだと考え続けた。半年後の二月一二、三日頃、同じ夢を見て気味悪く思っていると水道が止まり、やかんを持って子どもと水をもらいに出た。当時は東電の大きな工事があり、雪の重みで安全柵がミシッと鳴って下敷きになり、夢が当たってしまった。一か月以上入院した。以来、蛇を見ると天気の話をするようになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 9 (木霊・蛇)』は、松谷みよ子が全国の回答者から寄せられた報告と各地の民話集をもとに編んだ『現代民話考』の一巻である。明治から平成にかけて語られた、伐ろうとすると祟る木・泣く木・血を流す木などの木霊の話と、大蛇やつちのこ、蛇婿・蛇女房、主や守り神としての蛇、蛇と福運などの話を、話者や回答者の名とともに収める。第一章「木霊」と第二章「蛇」を主題ごとの節に分け、各話例の後に「分布」として類話の地名と出典を並べる。