木綿の針を立てられた蛇の恨み
どんな伝承か
柚子谷に新屋という家があった。その家のお父さんが、ある日、築地のところで頭に蛇をのすけられるようなことがあった。蛇は誰もが嫌うものなので、その頭に木綿の針をちかっと立てた。蛇は驚いて奥へ引っ込んでしまい、しばらく姿を見なかったが、後にそこを通ってみると、蛇の頭には花が咲いたほどの大きな傷ができていて、針が刺さったままひどく難儀していた。それでその蛇は、針を立てた当人が死ぬまで難儀をさせ続け、その人はとうとう死んだのだという。蛇というものはかもうてはいけない、性が悪いものだと語られている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)