姫が灯をともして越えた枠山
どんな伝承か
昔、上平に顔立ちのよい侍が住み、坂北村には美しい姫がいた。侍を慕った姫は毎晩のように山を越えて上平へ通ってきた。夜の山道が怖かったので、姫は頭に枠をはめてその上にろうそくを立て、その灯りで登っていった。頂上に着くと枠をはずし、白装束を脱いで姫の姿に戻ってから上平の里へ下りたという。この話から、その山は枠山と呼ばれるようになった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
長野県史 民俗編 第4巻 3 (北信地方 ことばと伝承)(長野県史)
『長野県史 民俗編 第4巻(三)北信地方 ことばと伝承』は、長野県史の民俗編のうち北信地方の伝説の章を抜き出したものである。植物・石・水・塚・坂と峠・山・沢と道・城と屋敷・田と原・地蔵や観音・社寺・地名・禁忌の順に、条ごとに採集地を添えて短い伝えを並べる。戸隠の鬼女紅葉、黒姫と大沼池の大蛇、久米路橋の人柱、秋山郷の平家伝説など、善光寺平から奥信濃にかけての土地に結びついた話が多い。